余暇政策論ノート                                                      

2003625

道の駅の階層・タイプの明確化について                                        010123A佐藤友樹

 

「道の駅」のあり方を考える研究会検討報告より

 「道の駅」の階層・タイプの明確化

  階層タイプの一つとして、基本的機能のみの「道の駅」があり、これに加わる発展的機能の内容により、さらなる階層・タイプの区分が成立することとなる。つまり

・支援を行う道の駅(以後支援型と呼ぶ)・・・地域に訪れる旅行者や地域住民が立ち寄って休み、様々な情報を入手する、地域のゲート、交流の場

     目的地となる「道の駅」(以後目的地型と呼ぶ)・・・本格的な飲食施設や娯楽施設などにより駅自体が目的地となる

というふうに区分できる。 

このような階層・タイプは「道の駅」自体の質的な上下を示すものではなく、あくまで地域特性や立地特性応じた役割分担として実現する

このような階層は利用者にとってわかりやすい情報として提供されることが必要であり、案内板の表示について、わかりやすい記号化、色分けをするなど明確な表示方法を導入する必要がある。

 

二つの道の駅の特徴から階層・タイプ化を考える

 

目的地型・・・道の駅かつら 

  

  立地:国道123号沿い、那珂川沿いのキャンプ場が併設、県立御前山自然公園内

  特徴:テントを張ってアウトドアを楽しむ家族連れが多い。明らかにそこ自体を目的にしてくる人が多い。

     直売センターではバーベキュー用の食材、特産の赤ねぎなどを販売。屋内休憩所などはない。食堂はあるが小規模

 

支援型・・・道の駅もてぎ 緑の山々に囲まれたやすらぎのスペース 

  

立地:国道123号沿い、ツインリンク茂木から車で10分くらい 

  特徴:複数のレストラン、河川公園を併設、屋内の休憩施設あり。ツインリンクもてぎで催されるイベントのチケット等の販売。ツインリンクもてぎで売られているお土産の一部を販売。小さい子供を連れた家族連れが多い。公園の水遊び場で遊ぶ姿がよく見られる。

   

 

一口に道の駅といってもその施設は多様である。だが困ったことにその表記(地図や、道の駅内にある案内図などに見られる記号)が一様であるため、利用者は困惑することも多い。例えば休憩を目的とした場合、道の駅かつらでその目的を充分に果たせるとは言い難い。近年ではハンドブックやWeb上のホームページなどで施設の概要を知ることができるようになったが、やはり、その施設、規模により道の駅の表記を変えるべきではないか。確かにはっきりと上記の区分で分けられないこともある(例えば支援型に見えても、人によっては道の駅で販売される魅力的な食べ物、公園などのために行く人もいる)。それでも利用者の利便を考えればある程度の区分は必要だと思われる。ちなみに研究会報告書が出されたのは平成139月のことであるが、この表記についての新しい動きは今のところ見当たらない。

 

参照HP 

「道の駅」のあり方を考える研究会検討報告 http://www.mlit.go.jp/road/

道の駅を尋ねて何千キロ http://www.road-star.jp/michieki/